4月20日 (土)
自転車のまち稲城杯 第48回サンケイスポーツ杯

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第42回日刊スポーツ杯

2018年10月28日〜2018年10月31日
優勝者:4384鶴本 崇文(大阪)

10月16日(火)に開幕した「G2江戸川634杯・モーターボート大賞」は、20日(土)にセミファイナルの準優3番勝負が終了。そして、日程通りの21日(日)にファイナルの優勝戦が行われた。 その最終日は「4m/s」前後のホーム「向かい風」に対して、潮回りが「上げ」基調だったため、流速が強まった3R以降は若干ポチャ波が立つ水面でレースが行われたが、優勝戦(12R)の時間帯にはその潮も止まり、絶好の水面コンディションの下で決戦の火蓋が切られた! そして迎えたレースの方は、大外の辻栄蔵(6号艇)以外の5者がいずれも「コンマ10前後」の好Sでスリット線に突入。カド発進だった石渡鉄兵(4枠)が若干伸びて行ったものの、ジカ内の中辻崇人(3枠)が、その石渡をガッチリ受け止めたため、完全に「内ペース」のレース形態になった。 よって、1周1Mは自身も「0.10」を踏み込んでいた鶴本崇文(1号艇)が、イン戦のお手本とも言うべく“捲らせず差させず”の完璧なターンで他艇を封じて先マイを果たすと、一気に後続を突き放して、早々と独走態勢に持ち込んだ! 鶴本の「V」が確定したことで、焦点は「2着・3着」争いに絞られたが、全速捲りで攻めた中辻と、ブイ際を差し込んだ石渡がバック線はラップの形。さらには、捲り差しで切り込んできた大峯豊(5枠)も最内を伸び上がってきた。 続く2Mでは、石渡が中辻の握りマイをケアしつつ、内々を突いた大峯を冷静に捌くと、2周1Mもミスなく回した時点で2着を確定させた。 そして、中辻と大峯による3着争いは、2周2Mで大峯の内懐を巧妙に切り返した中辻が制して、3連単の「1-4-3」は1,470円(2番人気)という本命決着でシリーズの幕が閉じた。 さて、重圧を跳ね除けて自身初の“特別戦V”を飾った鶴本は、今年でデビュー12年目の「98期生」。5期目に「A2級」、11期目には「A1級」に昇格するなど、順調に力を蓄えていった。その後はB1落ちも経験するなど紆余曲折はあったが、現在は“7期連続”でA1級の地位をキープしており、ここにきて真の地力が付いた印象だ。 そして、今節は5コース発進だった初日の「ドリームレーサー賞」を捲り差しで快勝。続く2日目(4枠&6枠)の2走も「2着・2着」にまとめて一気に波に乗った。その後も堅実にポイントを重ねて、予選を“オール3連対”でトップ通過を果たすと、第一関門の準優戦も緩みなく逃げて、V戦のポールポジションを獲得。「王道」を歩んで、シリーズリーダーの座を務め上げた。 レース後の勝利者インタビューでは「素直に嬉しいです」と控え目に喜びを表現した鶴本だったが、「(V戦の)足は物凄く良かった。(伸び自慢の)石渡さんのS練習を見ていて、案外いけると思ってました!」と舟足に絶大なる自信を持って臨めたことが大きかった。機力に対する不安を吹き払えたことで、「スタート」+「ターン」の2点に集中できたことが最高の結果に直結した。 前節のG1戦初優出(戸田62周年)に続き、今節の“特別戦(G2)初V”と、2018年10月は鶴本の選手生活において大きな転機となるはず。「ずっと緊張感が続いているし、この1ヶ月間に得た経験値はデカイです!」と話していた通り、強豪相手の緊迫感溢れるレースから掴んだものは相当に大きかったことだろう。 この勝利で、来春3月に戸田で開催される「SGクラシック」の出走権利を獲得した鶴本。「SGは未知の世界。まずは石野(貴之)さん辺りに生活リズムを教えてもらって、“江戸川代表”として頑張りたい(笑)」と胸を躍らせるとともに、加えて「情けないレースはしたくない」とキッパリ言い切った。 その鶴本が所属する大阪支部は、名前が挙がった石野をはじめ、主力に“銘柄級”が揃っているばかりか、若手にも数多くの「SG予備軍」が控えている…。従って、自力で手繰り寄せたこのチャンスを簡単に逃す訳にはいかないし、大一番が控える来春までに更なる“グレードアップ”も図りたいところだ!




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