03/29(金)

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BOATRACE 江戸川

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優勝戦結果

2014/10/04〜2014/10/10
GII江戸川634杯モーターボート大賞

3日目が「台風18号」の影響により一日順延された「G2江戸川634杯・モーターボート大賞」の優勝戦が、10月10日(金)に行われた。南風が「6m」とやや強めだったが、潮向きが順目(上げ潮)のため、良好な水面状況の元で争われた。 レースの方は、断然の1番人気を背負ったインの石渡鉄兵が「コンマ08」のトップスタートを決めて先マイ態勢。しかし、ターンマークに少し寄り過ぎてしまい、旋回が膨れ気味に…。そこを“電光石火の強差し”で突き抜けたのが市川哲也(2号艇)だった。バックで完全に抜け出し、2Mを回り切ったところで優勝が確定。自身通算「85回目」のVで、G2以上の特別戦は2008年11月の宮島54周年記念以来となる約6年ぶり「23回目」の優勝となった。 2着は石渡がキープかと思われたが、中団辺りから猛然と追い上げてきたのが篠崎元志(4号艇)。2周バックで石渡に届き、2Mは石渡が何とか捌いたが、次の3周1Mで篠崎元が内へ切り返すと、石渡はターンマークを大きく外してしまい、篠崎元が逆転で2着をもぎ取った。 石渡もモーターは仕上がっていたが、篠崎元は準優戦後のインタビューで「僕が一番出てると思う。最高の仕上がり!」と強気に言い放ったとおり、桁違いのパワーだった。絶好の1号艇で3着となってしまった石渡には、かなり悔いの残るレースになった。 他の3選手は、是澤孝宏(3号艇)と中野次郎(5号艇)が外を握り合う形。ただ、「上げ潮」+「追い風」の条件で流れてしまい、厳しい1Mになった。野村誠(6号艇)は、完全に起こしのタイミングを逸してしまい「コンマ43」の立ち遅れ。大外でここまで後手を踏んでしまうと、さすがに出番はなかった。 さて、約6年ぶりに見事“特別戦V”を成し遂げた市川は、言うまでもなくボートレース史に名を刻む強豪の一人。若き時分から希代の速攻派として鳴らし、SGの優勝も「4回」を数える。中でも、2000年の「第14回賞金王決定戦・平和島」での“捲り戴冠劇”や、2001年の「第34回モーターボート記念・多摩川」における“SG完全V”は、多くのファンの脳裏に焼き付いているはず。 その市川も、名人戦世代が目前に迫っている。「今トップを走ってるメンバーには劣っている。でも、それは補えると思うし、まだ上(記念やSG)で走りたい」と話し、現トップクラスの力量を冷静に認めながら、自身の現勝率(今年5月以降)は「7.89」と文句のつけようがない数字を叩き出している。 今回の優勝賞金400万円を上乗せして、現段階での獲得賞金順は「36位」に浮上。また、この勝利で、来年の「SGボートレースクラシック・尼崎」の出場権利も獲得。しかし、最大の目標は、来年6月に地元・宮島で開催される「SGグランドチャンピオン決定戦」出場だろう。そこに出場するためには、SG戦で優出、もしくは着実に活躍することが必須条件となる。 それ故に、11月に下関で行われる「SGチャレンジカップ」、そして暮れの賞金王決定戦(シリーズ戦)には是が非でも出場したいはず。チャレンジカップの出場(今年からレディースチャレンジカップが併設されるため、賞金順「32位以内」が条件)には一歩前進したが、常滑で開催される「SGボートレースダービー」の出場権利はない。よって、チャレンジカップの選考締め切り(10月末日)までは、若松GIII戦&下関60周年の2節を残すのみ。厳しい勝負駆けとはなるが、勢い十分の今なら逆転出場の可能性は十分にある。
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