4月20日 (土)
自転車のまち稲城杯 第48回サンケイスポーツ杯

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G3オールレディース・江戸川女王決定戦 KIRIN CUP / 1月15日〜1月20日

節全体の展望・注目の選手

守屋を筆頭に “岡山勢” が強力布陣で挑む!

当地実績抜群魚谷長嶋原田も注目株!




4482
守 屋  美 穂

4347
魚 谷  香 織

4190
長 嶋  万 記

4050
田 口  節 子

4501
樋 口  由加里

3900
香 川  素 子


6日間シリーズ(2準優制)で争われる「 G3オールレディース・江戸川女王決定戦 KIRIN CUP 」が1月15日(水)に開幕を迎える。まずは準優(ベスト12)入りへ向けた予選4日間の熱い攻防に注目したいが、冬場の季節風(ホーム向かい風)が卓越する当節は、同一方向からの「下げ潮」基調で潮回りは良好。よって、過酷な荒水面になる可能性は低そうだ。

さて、全国きっての“難水面”として知られている当地で「江戸川女王決定戦」が実施されるのは、今回で「8回目」を数える。前回覇者の遠藤エミこそ不在だが、初日メインの12R「江戸川選抜戦」には(枠番順に)守屋美穂長嶋万記香川素子田口節子魚谷香織樋口由加里の“A1級”6名がエントリーしている。

中でも、1号艇に組まれた守屋だが、2019年は更なる飛躍を遂げた。年始の大村で幸先良く優勝を飾ると、12月4日時点で「15優出&5V」と、年間を通して“安定感の塊”とも言うべくコンスタントな活躍ぶり。7月の芦屋「G2MB大賞・次世代スターチャレンジバトル」では予選1位からの“王道”を歩み、自身「2度目」の“特別戦制覇”を、強豪揃いの「男女混合戦」で成し遂げる快挙も達成した!

その守屋は、とにかくレースにソツがない。イン戦の信頼度が高いのはもちろん、状況判断にも秀でており、自在に立ち回れるのが強味。当地は通算で3節しか走っていないが、2016年9月の「男女W優勝戦」において“初出場&初V”を達成。「波は苦手ですね…」と話してはいたが、水面相性は決して悪くない。まずは初日の選抜戦をビシッと逃げて、好軌道に乗りたいところだ!

そして、守屋と同じ「岡山支部」の田口&樋口も選抜戦にエントリー。まず、G1(レディースチャンピオン)を「2度」制している田口は、現在も“女子銘柄級”の一人として君臨。スタートよりも「ターン勝負」の比重が高く、斬れ味の鋭い“差し技”には定評がある。

その田口は、3代目の“江戸川女王”に輝いた実績がある。元々、当地への出場機会は少なかったが、最近は「年1回ペース」で参戦しており、当地通算勝率の方も7点超え(7.03)と水面相性はいい部類。リズム良く走れれば、実力十分の田口もベスト6圏内を外すことはないだろう。

一方の樋口は、初めて「F2」を犯してリズムを崩した2018年から徐々に態勢を立て直して、今期は3期ぶりのA1級復帰。小気味いい“速攻派”で、好調時は「捲り」で攻めるレースが多い。それとともに、凡機を引いた時でも諦めずに整備・調整に励み続ける“根気強さ”もセールスポイント。実際、前回の当地戦(2019年6月・ヴィーナスシリーズ)も機力的には最悪に近かったが、粘り抜いてファイナルに進出。今回も不屈の闘志で“連続優出”を目指す。

さらに、長嶋は5代目の“江戸川女王”を戴冠した2016年11月以来の当地参戦。少々間隔が開いてしまったが、それ以前にも当地では“3連続”で「準V」という実績を残しており、江戸川との相性には「◎印」が付く。今年はSG戦に計「4度」も出場した腕達者な長嶋も、江戸川の荒波を豪快に乗りこなして、まずは“当地5連続優出”へ突き進むことだろう!

残る選抜組の香川・魚谷もまた、男女混合戦でも好勝負に持ち込める実力者。2019年に当地を計「3節」走った香川は、2月の「ボートレースレディースVSルーキーズバトル」で“準V”と好走。乗りっぷりは実に豪快で、以前から荒水面には強いタイプ。よって、コンスタントに江戸川で好走している香川も、余程の凡機を引かぬ限り、ベスト12入りまでは安泰だろう。

一方の魚谷は、産休から復帰して丁度1年後の2019年10月の福岡において、約3年半ぶりとなる優勝を飾った。気っ風良く握って行くレースが持ち味で、自ら仕掛けて行ける奇数枠(3・5コース)が得意なポジションだが、以前はイメージの薄かった「2コース戦」の成績も上がっており、戦法の幅は広がっている。

その魚谷、当地は今回で「5回目」の参戦だが、過去に走った4節では全て“ベスト6入り”を果たしており、水面相性は“超抜”と言っていい。波が出ても臆することはないし、荒水面でも「スピードターン」の威力が落ちることは一切ない。今回も元気一杯の走りで、まずは“5連続優出”を目指すとともに、“江戸川初制覇”への機も熟している!

土屋千明は、当地5年ぶりの参戦だった2019年11月の「男女W優勝戦」を、節間「8戦7勝」の快進撃で優勝(自身2度目)。ブランクを微塵も感じさせぬ見事な乗りっぷりを披露するとともに、今期の適用勝率は「6.20」と自身も確実にパワーアップしている。「波水面は乗れる方です!」と波乗り手腕も卓越している土屋千が当地を“連覇”して、江戸川女王の座に輝いても何ら不思議ではない!

さらに、原田佑実塩崎桐加浜田亜理沙の3者も当地好走タイプ。原田は2019年11月の「男女W優勝戦」でもファイナル進出を果たしたが、江戸川は通算6節走って「4優出」と安定感は抜群。本人曰く「何故だかいいエンジンが引けるし、相性はいい!」とモーター抽選の時点から“強運”を発揮しているが、難易度の高い水面を的確に乗りこなしているのも事実だ。

一方、2015年11月の当地「ヴィーナスシリーズ」を制している塩崎と、2代目の“江戸川女王”にその名を刻んでいる浜田も楽しみな存在。男勝りの“剛”の攻めを繰り出す塩崎に対して、浜田は差しの精度が高い“技巧派”に分類される。この2人では、今期好調で“S級”の波乗りスキルを装備する塩崎が、高い確率でV戦線に食い込んでくるはずだ!

福岡支部の藤崎小百合深川麻奈美では、まず藤崎が2018年6月の「男女W優勝戦」で5コースから“当地初V”を飾っており、今回はそれ以来の参戦となる。以前は「怖い…」と話していた江戸川の水面も、優勝後には「大分印象が変わりましたね!」と苦手意識も払拭できた様子だった。調子の浮き沈みが激しいタイプだが、リズムを崩さずに走れれば、小気味いいレースでポイントをまとめてくることだろう。

対する深川の真骨頂は、道中の「粘り強さ」だ。基本的に速いスタートが少ないため、差しから道中勝負に持ち込むパターンが多く、競り合いはお手の物。その一方で、3コースからの「強捲り」という“裏技”も持っている。当地では、前回の江戸川女王決定戦で“当地初優出”を果たした他、舟券への貢献度も高く、軽視できない存在だ。

選抜組の守屋・田口・樋口に次ぐ、「岡山支部」の“第2勢力”は堀之内紀代子土屋南の両者。堀之内は今期こそA2級だが、A1経験も豊富な実力者。身上の積極走法で挑み、まずは“2連続”での当地優出を目指す。

一方の土屋南は、2020年前期が初A級の成長株。センター筋から活きのいい攻めを繰り出してくるが、内コース時の取りこぼしが減少したことも勝率アップの要因だ。まだ当地の水面実績に乏しく、スピードが鈍る波水面になると厳しそうだが、逞しさを増した今なら、好勝負を演じるかもしれない。

そして、計「14名」が参戦予定の地元「東京支部」勢では、藤原菜希清水沙樹の“攻撃力”が上位。まず藤原は女子屈指の“鋭発屋”で、好調時には「1着」をビシバシ並べる強いレースが魅力。前期は「F2」を犯してしまったが、苦しい状況に陥っても、臆することなく立ち向かえる“ハートの強さ”も一級品だ!

その藤原は、経験を積むにつれて江戸川の水面も着々と攻略。予選を“ピンラッシュ”でポールポジションを獲得した前回戦(2019年5月・ヴィーナスシリーズ)では、大山千広の「2コース差し」に屈して2着惜敗。今回はその“リベンジ”を胸に誓い、気合十分で乗り込んで来ることは間違いない!

一方の清水も、藤原と同様に“弾丸系”の強気なレースが身上。常に「捲り」を念頭に攻め抜くスタイルが目立つだが、最近では「捲り差し」の精度も上がってきている。前回戦(2019年11月・男女W優勝戦)では、中堅機とのタッグで“準V”と好走している他、江戸川は“デビュー初V”も飾った思い入れの深い純地元水面だけに、久々の「当地制覇」へ誰よりも熱く燃えているはずだ!

そして、地元女子の実力者の一人である平田さやかと、倉持莉々渡邉真奈美の「2019年度・江戸川フレッシュルーキー」のコンビも、ベスト12圏内を沸かせる存在となるだろう。

平田は「波がダメ…」と常に話している通り、静水面で戦えることが好走への“絶対条件”となりそうだが、倉持と渡邉は当地を走る機会が多く、水面が多少荒れても問題はない。特に、2020年前期よりA2級に返り咲く倉持は、現在当地で“2連続優出中”と堅調。ここも良機の援護を得てリズム良く走ることができれば、念願の“初V”も現実味を帯びてくる。

(※出場予定選手・データは、すべて2019年12月4日現在。)

開催日別 展望