今節は節間で２日中止順延があった為、最終日も６月６日までずれて優勝戦が行われる。

一つ目の準優勝戦は予選２位通過の長嶋万記が１号艇。節の初めの方で早々とターンの足を仕上げていたが、節が進むにつれ回り足を中心としてバランスの取れた脚色に。展示から文句なしの気配を披露していた。本番ではコンマ０９のトップスタートを放ったが、隣の平田さやかと中谷朋子がややヘコんだ所にカド・永井聖美が攻め込んだ。永井に合わせて中谷も握る形となり、攻めてきた艇を張って回った長嶋。展開を突いてきたターン抜けの押し感が良い高石梨菜が長嶋に迫りかけたが何とか振り切り逃走。後続は高石と共に展開捉えて進出してきた清水愛海が１周２Ｍでキャビテーション。巧くかわして回った永井聖美が３着優勢に。そのまま隊形は固まり長嶋・高石・永井が優勝戦へと駒を進めた。
予選トップ通過で準優勝戦の１号艇を獲得した清埜翔子。前回江戸川出場時に掴んだ調整のミソを踏まえて、今節はターンの足中心に仕上げる事を目指してきた。出足系に整い、良かった行きアシと呼び込めた回りアシで臨んだ準優勝戦。黒澤めぐみが３コースから決め打ちのツケマイを放ってきたが回ってからの押しで負けなかった清埜。こちらも何とか凌いで先頭を確保。差し合戦となった大豆生田蒼と中村かなえがＢＳで競り合い２Ｍで中村が優勢に回り連下をもぎ獲った。

優勝戦は出足系に良いメンバーが揃い、１号艇を手に入れた清埜は逃走で優勝を目指す。だが隣に座る長嶋はこれで８連続優出となり、勢いは止まらない。しっかり良い所に落とし込んで来る調整手腕と、力強いターンはそう簡単に清埜を逃がしてくれる雰囲気はない。技機・リズム共に好調の長嶋がどこまで清埜に圧力を掛けて行くか。内の２人から外はズラッと地元の東京勢。トップクラスのターンの押し感ある黒澤と高石がセンター枠から下克上誓う。永井も選手代表としてしっかり乗り込んで来たＶ戦。アシ的には抜けた所ない為、この中に入ると目立たない。しかし江戸川に対するイメージは悪くない様子で巧い走りで顔を出して来る。大外に控える中村は前評判通りの伸び足持つ「５２号機」を相棒にここまで来た。本人好みに乗り心地も付けたが伸び足は落ちることなく全体にアシの雰囲気は良い。果敢なスタートが決まればコースが遠くても何が起きるかは分からない気配を備えていて、注意必須な一人。
いずれにせよ清埜は昨年１０月・住之江でのデビュー初Ｖ以来、２度目の優勝を目指す。かなり厳しい戦いを強いられそうだが、ここを乗り切ったら更に一段階上とステップアップ出来る。

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