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江戸川ヴィーナスシリーズ・Yes!高須クリニック杯

更新日:2020/11/05 16:47:59

節全体の展望・注目選手

  • 選手名:田 口  節 子4050田口節子
  • 選手名:竹 井  奈 美4556竹井奈美
  • 選手名:落 合  直 子4289落合直子
  • 選手名:深 川  麻奈美4447深川麻奈美
  • 選手名:浜 田  亜理沙4546浜田亜理沙
  • 選手名:原 田  佑 実4372原田佑実

田口竹井深川らが主力グループを形成!

当地Vの藤崎谷川佐々木山下にも注目!

※【更新情報】11/5(木)…佐々木裕美選手(4045・山口)は負傷のため、初日途中帰郷となりました。

※【更新情報】11/3(火)…遠藤エミ選手(4502・滋賀)並びに今井美亜選手(4611・福井)は、事前欠場となりました。

なお、遠藤エミ選手は初日の12R「江戸川選抜戦」の1号艇で出場予定でしたが欠場のため、当初2号艇以下で出場予定だった5選手がそれぞれ1枠ずつ繰り上がり、6号艇には佐々木裕美選手(4045・山口)が出場いたします。


2準優制で争われる「江戸川ヴィーナスシリーズ・Yes!高須クリニック杯」が、級別の新期を迎える11月5日(木)に開幕する。なお、元々ヴィーナスシリーズは「登録16年未満」の女子選手によるレースだったが、今年度より(登録16年以上の)「OG」枠が設けられ、当開催にはキャリア豊富な計「8名」のOGも参戦を予定している。

さて、すでに事前告知されているが、初日の【12R】に行われる「江戸川選抜戦」に出場を予定しているのは、(枠番順に)遠藤エミ田口節子竹井奈美落合直子深川麻奈美浜田亜理沙の6選手。

中でも、選抜1号艇に抜擢された遠藤が断トツの「V候補」だ。当地は過去に「4節」しか走っていないが、「初出場&初V」を成し遂げた2015年9月の「男女W優勝戦」から破竹の「3連続V」を達成。前回戦(昨年6月のヴィーナスシリーズ)で連続Vこそストップしたが、それでも難なく優出(3着)は果たしている。

さらに、遠藤は(男女W優勝戦を含む)過去の当地女子戦で計「25走」して、まだ一度も舟券を外していない(※全て3着以内)。男女混合による一般戦でも優勝経験がある上に、江戸川通算勝率も「8.58」と圧倒的な数値を叩き出している。

その遠藤、10/8現在の女子賞金ランクこそ「10位」に付けているものの、今年はまだ「1V」のみ。要所のインで取りこぼすシーンも多く、今ひとつ波に乗り切れていない。よって、年末の大一番(G1クイーンズクライマックス)へ向けても、前記した通り「無双モード」の江戸川で優勝して、ペースアップを果たしたい!

そして、遠藤以外の初日選抜メンバーで、当地においてV経験があるのは、田口&浜田の両者。特に、田口は江戸川の直近5節において「4優出&3V」と、前記した遠藤に次ぐ安定感を誇る。かつて「G1レディースチャンピオン」を2度制している実力者は、攻め手が多彩で展開を読む目も確か。夏場に少し調子を落としていた感じだったが、初日から快進撃を演じた9月の蒲郡で優勝。女子賞金ランクも「11位」まで浮上して、調子を上げている。

一方、2013年6月の「江戸川女王決定戦(※当時は一般戦)」を勝っている浜田は、V戦ポールポジションを掴んで、2度目の「江戸川女王」を目指した前回1月の優勝戦では、守屋美穂の「4カド捲り」に沈んで惨敗を喫した。随所に「江戸川巧者」らしい走りを見せる浜田のハンドルワークは実に的確だが、ここがF休み明け緒戦。さらに、10月の三国で2本目のFを切って、この直後に60日間のF休みが控えているため、「捌き勝負」に徹する6日間になってくる。

竹井・深川の福岡勢では、勝気で一本気な竹井は、女子有数の「強攻派」で、攻めっぷりも豪快そのもの。勿論「差し」で勝つ時もあるが、「決め差し」は少なく、可能な限り「捲り」で攻め抜くタイプ。そのため、攻めっ気が強過ぎるが余り、思わぬ大敗を喫することもあるが、勢いに乗ると「1着量産」の期待は十分だ!

なお、当地の通算勝率こそ6点を超えている竹井だが、江戸川では旋回初動の不安定さが目に付き、自慢の「旋回スピード」をフルには生かし切れていない。それでも、冷静に潮の流れを考慮したターンができれば、水面攻略は十分に可能だし、良機の援護を得れば「力でなぎ倒す」レースも期待できそうだ。

一方、今期が初A1の深川だが、今現在の勝率は「6.70」と自己最高を更新するのは確実。元々は、しぶといコーナー戦で着を拾うタイプだったが、「S力」が向上したことに伴い、自力で攻め抜くレースが増加。獲るべきところで「1着」を獲れるようになったことが、勝率アップに直結している印象だ。

また、今年「3回目」の江戸川参戦となる深川は、過去に江戸川で1度優出しているが、6月の「G3江戸川女王決定戦」では、予選2走目に「妨害失格」を犯して賞典除外に…。しかし、その後も心を折らすことなく素晴らしいレース内容で舟券に貢献したように、荒水面の乗りっぷりもなかなか力強い。完全に本格化を迎えた今なら、高い確率でV戦線に食い込んでくるはずだ。

そして、前期にフライングを2本切った落合は、8月末の宮島を走り終えた後に、60日間のF休みに入った。なお、当節は休み明け緒戦ということに加えて、江戸川は約2年半ぶりの参戦。それでも、当地は「3連続優出中」と水面相性が良いことが救いだろう。本来の「弾丸ダッシュ」を連発できるかは微妙なところだが、レース勘を取り戻した上で、まずは準優(ベスト12)入りを目指したい。

また、落合と同じ大阪支部の原田佑実にとって、江戸川は来れば優出の「ドル箱水面」だ。実際、過去に当地を7節走って「5優出」をマーク。優勝には手が届いていないが、V戦6号艇での「準V」が「2回」というのは大いに胸を張れる。原田自身は堅実に捌いてしぶとく「2・3着」に絡んでくるタイプだけに、当シリーズも味のあるレースで舟券に貢献してくれることだろう。

さらに、今井美亜中村桃佳出口舞有子の3者も、覇権争いに食い込んでくるのは必至。昨年末の大一番「G1クイーンズクライマックス」(徳山)を制した今井の攻撃性能は一級品。同体からの「全速捲り」に加えて、「捲り差し」の精度も高く、乗れている時は素晴らしいターンで魅せてくれる!

ただし、「事故のデパート」という側面も持つ今井のレーサー生活は波乱万丈。転覆・フライングのどちらも多く、前期も「F2」の他、事故率も「0.69」と(B2級陥落は免れたものの)身動きが取れぬ状態に陥った。さらに、調子の乱高下も激しいタイプで、当シリーズもどちらに転ぶか分からないが、ツボに嵌れば当然「V」まで狙える地力の持ち主だ。

そして、4月の住之江で1年4か月ぶりに産休から戦列に復帰した中村も「天才肌」の女子トップレーサー。ちなみに、彼女の「初V」は2016年1月の男女混合戦(下関)。そのレースではSGウィナーで現在もバリバリのA1級である市川哲也&江口晃生を打ち負かしての快挙だった。

復帰後、レース勘を少しずつ取り戻してきた中村は、8月の宮島で優勝。しかも、6コースからの「捲り差し」というド派手な勝ち方で復活を猛アピールした。なお、江戸川は約3年ぶりの参戦で、前回戦は2日目に負傷帰郷となっているが、良好な水面コンディションが見込める11月の開催であれば、問題なく適応できるはずだ。

出口は、今期が初A2で、優出経験もまだ「2回」のみ。しかし、9月の「びわこヤングダービー」では男子の強豪相手に、女子で唯一の準優進出。注目度の高いプレミアムG1での活躍でその名を全国にアピールするとともに、大きな自信を得たはずで、いずれはA1級も狙える好素材だ。ちなみに、当地は「3回目」の参戦だが、前回戦(昨年5月のヴィーナスシリーズ)では予選突破を果たして、最終日の選抜戦も勝利。江戸川の水面に対する不安は一切ない。

さらに、選抜メンバーの遠藤・田口・浜田以外で、当地において優勝経験があるのは、藤崎小百合谷川里江佐々木裕美山下友貴の4者だが、この中でコンスタントに江戸川で好走してきたのは谷川と佐々木の両者だ。

まず、デビューから通算で「2000勝」をクリアしている谷川は、女子レーサーの「レジェンド」の一人。往時に比べて力で捻じ伏せてしまうレースは減少したが、今もなおA級をキープしている辺り、さすがにポテンシャルが高い。近況の当地戦では抽選運に恵まれていないが、機力がまともなら、優出まで十分に狙える。

一方の佐々木は、前回2月の男女混合戦(夕刊フジ杯)では最後まで調整に苦戦したが、それ以前の4節においては「2優出&1V」で、最終日の賞典入りを一度も外していなかった。なお、佐々木の持ち味は「S速攻」。そのため「直線系」が良いモーターを引けるようだと期待が膨らむ。

当地で通算「3優出」をマークしている樋口由加里に、強気一辺倒の攻めを身上とする渡邉優美、加えて、喜多須杏奈関野文もモーターの仕上がり一つで優出戦線に参入してくる。なお、A1実績も豊富な樋口の好走確率は高そうだが、「惑星候補」としてイチ推ししたいのは喜多須だ!

その喜多須、当地ではどちらかと言えば「低調機」を引くことが多いが、モーターの素性に関係なく、常に「回り足」を仕上げてくる印象。戦法的には「差し」が多いが、舟券への貢献度がかなり高い「隠れ江戸川巧者」だけに、この喜多須を追いかけても面白そうだ。

最後に、計「9名」が参戦予定の東京支部勢だが、当節はA級レーサーが不在。その中では、ムラっ気はあっても「一発力」を秘める中澤宏奈と、地元勢の中で当地の出場機会が最も多く、内コースからの成績が安定している石井裕美の頑張りに期待したいところ。

さらに、前期の奮闘で4期トータルの勝率をクリアした西舘果里にも注目したい。「選手生命の危機」を脱した彼女にとって、当シリーズはボートレーサーとしての新たな「スタートライン」とも言えそう。確実に地力も付いてきているだけに、思い切りのいいレースで旋風を巻き起こして欲しい!

(※出場予定選手・データは、すべて10月8日現在。)