2025/08/03〜2025/08/08
GIII第34回アサヒビールカップ

- 優勝選手
- 4370 山口 達也(岡山)
8月8日(金)「G3 第34回アサヒビールカップ」(6日間開催・2準優制)の優勝戦が行われた。
安定板装着・2周戦のレースも多々あった今節。最終日も途中で大雨が降るシーンがあり天候が心配されたが、優勝戦が近づくにつれ快晴に。ファイナル1枠は8戦5勝の山口達也が乗艇。初日は5・4着とスムーズな発進とならなかった山口だったが、2日目から5戦4勝を白星を荒稼ぎし、見事シリーズリーダーに君臨した。準優でもその機力を活かしてスンナリと絶好枠から押し切り、優勝戦も1枠に乗艇。
優勝戦は気温32度・風速6Mの好コンディションで行われ、山口から西村・岡村・石渡・須藤・岡部がベスト6として乗艇。山口は8月8日時点で8優出3V、うち優勝は全てで「逃げ」を決めており、それを阻止する山口VS他5名の構図が出来上がった。
特訓・展示から相変わらずの気配を醸しだした山口。当地巧者が多数集う中で出足・行き足・伸びと不足ない仕上がりを披露。だが2・3枠の西村・岡村はチルト1度、カドとなった石渡は展示タイムトップの6.70をマークと一筋縄では行かない雰囲気の中、優勝戦が始まった。
全艇がコンマ15~19で収まる差のないスリットから、先制は山口。だが旋回で多少漏れてしまい懐が空く形に。そこを逃さず鋭く差し切るのが西村。バックでは完全に山口を捉え、並走する形のまま2Mへ。
先手は西村。外から全速で駆ける山口だが僅かに届かず更に差が開く形に。後続も迫って来ており万事休す…!と思ったのも束の間、2周1Mで山口が西村の内に切り込み、多少無理やりな形での切り返し。慌てた西村も握って続くが内を走っている分、山口が逆転で先頭に浮上。3番手で走っていた岡村もクルッと小回りで追い上げ、先頭集団は団子状態に。
激しい首位争いの中、2周2Mはお返しと言わんばかりに西村が外強襲を仕掛けるも、山口が冷静に阻止し突き放し、ここで優勝は決定的なものに。岡村もブイ際を鋭角に旋回するが、僅かに届かず次位集団へ。
3周目からは後続を引き離し、最終コーナーも難なく先手。鮮やかな首位逆転劇で結果は1-3-2(14.6倍・5番人気)、山口が通算49度目の優勝と節目の50Vへ王手をかけた。
当地優勝は23年3月と約2年5カ月ぶりとなった山口。次節には地元・児島での一般戦、9・10月にはG1が控えており、ここでの優勝はリズム面でもかなり大きい。勢いをそのままに、記念でも結果を残して欲しい。