4月26日 (金)

ホーム/総展望

G1関東地区選手権 / 2月10日〜2月15日

節全体の展望・注目の選手

東京・埼玉・群馬の精鋭が集結した関東チャンプ決定戦!

「SGクラシック」の最終切符を賭けた熱き6日間!




3716
石 渡  鉄 兵

3983
須 藤  博 倫

4266
長 田  頼 宗

4573
佐 藤    翼

4297
山 田  哲 也

4851
関    浩 哉


先月末に行われた「67周年記念」の熱が冷めやらぬ中、江戸川では2018年の「63回大会」以来、5年ぶりとなる「G1関東地区選手権」が、2月10日(金)に開幕する(※6日間の3準優制)。なお、「東京33」「埼玉13」「群馬8」の総勢「54名」によって争われるが、「67周年」から転戦する面々は、調整面における「アドバンテージ」がある分、多少有利に戦えそうだ。

そして、「地区選」と言えば、3月の「SGボートレースクラシック」出場権利を賭けたラストバトル。なお、今年は平和島を舞台に開催されるが、東京支部勢で出場が確定しているのは山田哲也のみ。そのため、数の上でも勝る「地元勢」が奮闘するのは確実で、1枚の「プラチナチケット」を廻る争いが熾烈を極めるのは必至だ!

ちなみに、同時期はまだ「厳冬期」で、過去のデータ上からもホーム「向かい風」がデフォルト。それに対する当シリーズの潮回りは、順目の「下げ潮」基調となっている。よって、ひと足早い春一番(南寄りの追い風)が吹かぬ限り、水面コンディションが著しく悪化する可能性は低く、「パワー」+「旋回力」の勝負になってくる公算が高い。

さて、当節も初日・2日目の「12R」に恒例の「Wドリーム戦」が組まれているが、初日の「ドリームレーサー賞」に出場するのは(枠番順に)石渡鉄兵須藤博倫長田頼宗佐藤翼山田哲也関浩哉の6選手!

まず、1号艇に抜擢されたのは地元大将格の石渡。江戸川の全てを知り尽くす「江戸川鉄兵」は、正月の「新春金盃」で幸先良く制して、当地の通算優勝回数を「22」に伸ばした。ちなみに、当タイトルは過去に「59回大会(平和島)」を制している石渡。意外なことに江戸川が舞台の地区選では未だに優出ゼロだが、嫌なジンクスを跳ね返すべく「主役」の走りを期待したい!

同じ地元の長田は、当地約4年半ぶりだった前回戦(10月の報知新聞社杯)で、1号艇の石渡を撃破して圧巻の「V劇」。その前回は「江戸川にしては水面が優しかった」と良コンディションで持ち味の「攻撃力」を発揮したが、当節も潮回りは良好。2節前には「ウネリ水面」の福岡で「V」を飾って、調子の方も上向きだ。

一方、地元勢で少々心配なのは山田だ。今期(※11月1日以降)ここまでの勝率は「5.09」とスランプ気味。グレードレースだけではなく、一般戦においても精彩を欠いている…。それでも、バシッとモーターを出せれば本領の「S攻勢」が火を噴くことも。次月の大一番(SGクラシック)へ向けて、何とか軌道修正を図りたいところだ。

埼玉支部からは須藤・佐藤がエントリー。「オールラウンダー」として息の長い活躍が続く須藤は、G2戦(江戸川634杯)を制している他、江戸川の特別戦における実績は十分。最近の当地戦では「伸び重視」で臨むことが多いが、機力が水準クラスに届けば、予選突破は果たせるはずだ。

須藤に対して、佐藤は「攻めの走り」を身上とする「剛」のタイプ。その「攻撃力」は、記念・SGの舞台でも通用することはすでに証明済みだ。なお、当地3年ぶりだった前回戦(11月のまねきの湯カップ)は平凡機をキッチリ立て直して「準V」と好走。出場機会こそ多くないものの、江戸川の水面との相性も良い。

関浩哉椎名豊とともに次代の群馬支部を背負って立つ逸材。昨年は5月の「津70周年記念」で通算2個目のG1タイトルを獲得した他、一般戦を含めると年間で「V6」と大きく飛躍を遂げた。なお、当地は2年ぶりで過去に「1優出」のみ。水面実績は皆無に近いが、いずれはSG戴冠も狙える「レースセンス」の持ち主で、機力が伴えば好勝負可能だ!

続いて、2日目の「ゴールデンレーサー賞」にエントリーしたのは、(枠番順に)椎名豊福来剛秋山直之大池佑来中田竜太永井彪也の計6名。

まず、G1を飛び越えて昨年7月の「尼崎オーシャンカップ」で「SG初制覇」を成し遂げた椎名は、年末の「大村ボートレースグランプリ」出場も果たし、今や名実ともに群馬支部の「準エース格」に成長。強烈な「ダッシュ力」を生かした豪胆な攻めは迫力満点。ちなみに当地は一昨年4月の「ゴールデンカップ」以来の参戦だが、その前回は圧倒的な強さで「V」。以前は「苦手」と話していた江戸川の水面も克服している。

椎名と同じ群馬支部の秋山直之は、圧倒的な「スピード」に加えて、「波乗りテク」もSランクで、当地は参戦機会、実績ともに豊富。実力的に準優入りまでは堅そうだが、予選トップを独走した昨年末(京葉賞)の準優戦で痛恨の「F」に散っており、「コーナー勝負」の度合いが高くなりそうだ。

そして、昨年はともに「V4」でクラシックの出場権を獲得できなかった地元の福来・大池も、「ワンチャン」を狙って腕を撫しているはず。「江戸川番長」の名が相応しい「波乗り王」の福来は、狭い艇間をこじ開ける「旋回力」+「気迫」が身上。機が自分好みの「出足型」に仕上がれば「無敵」で、特にセンター戦における強さは特筆モノだ!

対する大池も、G1を獲っている当地における「乗りっぷり」は福来とも遜色なく、レースの組み立ても剛柔自在だ。さらに、昨秋以降は好調をキープしているが、近況の江戸川では「抽選運」に恵まれていない点が少々気懸かり。昨年末(京葉賞)も「ワースト機」に手こずっただけに、少なくとも「中堅以上」のモーターを引き当てたい。

グレードレースでの実績では福来・大池を上回る永井だが、昨年は記念&SG戦線で思うような活躍ができなかった。それでも、機がある程度仕上がって、レースの流れを掴めば「争覇圏」に浮上してくるのは必至だし、「実戦仕様」の舟足を引き出して、気分良くレースに臨みたいところだ。

埼玉支部の中田は、4年前の「63周年記念」以来となる当地参戦。ブランクは長いが、過去にはG1戦で「2連続優出」したこともある江戸川との水面相性は決して悪くない。なお、先に触れた永井同様、旋回の「切れ味」で勝負するタイプとあって、「ターン回り系」の仕上がり具合が好走へのキーポイントになってくる。

一方、ドリーム組以外では、まず「33名」という巨大勢力の東京支部勢に注目したいところだが、中野次郎齊藤仁はドリーム組に対して、一歩も引けを取らない実力者。特に今期(※1/25時点)に入って「9連続優出&1V」の齊藤は絶好調。当地における「安定感」も際立っており、虎視眈々と純地元水面での「大仕事」を狙っている!

さらに、宮之原輝紀栗城匠の「118期コンビ」に、舞台が「向かい風」+「下げ潮」基調の江戸川であることを考慮すると佐藤大佑北山康介飯山泰馬場剛ら、「一撃力」を秘める面々も面白い存在になってきそう。

中でも、調整が嵌ると「ピンラッシュ」まで考えられるのは栗城と佐藤の2人。「伸び足」を極限まで追求する佐藤は、適度に「向かい風」が吹いて、常に敵となる「安定板」が着かない条件であれば、「捲り連発」も十分にあり得そうだ!

埼玉支部勢では、中澤和志飯島昌弘の両者が、確実にベスト18圏内に食い込んできそう。ともに当地の「安定優良株」で、江戸川の走り方を心得ている。「攻め」の中澤に対して、飯島は柔軟に「捌く」タイプだが、ある程度機筋の良いモーターを引ければ、高い確率で舟券へ貢献してくれる。

計「8名」と小所帯の群馬支部勢では、江戸川開催だった5年前の「関東地区選」を制している金子拓矢は今期すでに「V2」と好調。しかし、その時以来、一度も江戸川を走っていないのは懸念されるし、波風を苦にするタイプで多くは望めぬかも…。それならば、常にガッツ溢れる「乗りっぷり」で攻め抜いてくれる大澤普司の奮闘に期待したい。

最後に、「6名」が参戦予定の女子レーサーでは、倉持莉々藤原菜希の地元勢に、女子屈指の江戸川巧者・浜田亜理沙を「惑星候補」としてピックアップ!

まず、倉持・藤原の2人はともに、前期に自己最高勝率を更新して充実一途の航跡。特に「7.44」と「超一流」の勝率を叩き出した倉持は、完全に「覚醒」している。「巧さ」に「強さ」も兼ね備えた東都希望の「女傑」は、手強いメンバーが集結した地区選でも侮れぬ存在だ!

そして、浜田は夫である中田竜太との同時参戦で注目を集めるが、浜田は女流屈指の「水面巧者」で、自身も「江戸川は好き。相性もとてもいいですね!」と、中田以上の「乗りっぷり」を誇る。さらに、浜田は「男女混合戦」での実績も豊富で、中外コースからの切れ鋭い攻撃は、地区選においても十分に通用する。

(※出場予定選手・データは、すべて1月26日現在。)


開催日別 展望
2月10日(金)

初 日
初日ドリーム戦の1号艇は江戸川王・石渡!

2節前の「67周年記念」に続いて、今年の当地G1戦第2弾の「第68回関東地区選手権」が開幕する(※6日間の3準優制)。ちなみに、地区選は関東5場の持ち回りで行われるため、江戸川では「5年ぶり」の開催。「東京」「埼玉」「群馬」の3支部の精鋭が「関東チャンプ」の座を目指して鎬を削る!

なお、昨日の前検日は北風(向かい風)が強く吹き荒れたため、通常行われる「S練習」は中止となり、安定板を装着した上で、航走検査(タイム計測)のみが実施された。

ちなみに、本日初日の開催も終日、ホーム「向かい風」が卓越する予報。対する潮回りは順目の「下げ」基調だが、「上げ潮」へ変化する10R以降に限れば、風速次第で水面が波立つ可能性もありそうだ。

さて、今シリーズも当地特別戦恒例の「Wドリーム戦」が行われ、初日12Rの「ドリームレーサー賞」の1号艇には江戸川王・石渡鉄兵が選出された(※2号艇の須藤博倫を除く5者は初日1回乗り)。なお、石渡が手にした「46号機」は、2節前の周年で使用した杉山正樹の時に、プロペラを含めて、部品も交換されているモーターだ。

ちなみに、前節に同機と組んだ浅見宗孝は調整に苦戦して結果も一息だったが、石渡は「伸びる感じがするし悪くないですよ」と限られた試運転の中で、それなりの手応えを掴んでいた。よって、元の素性は良い部類だし、現機の調整を掴んでいる石渡であれば、着実に逃げ切れる足に仕上げてくるだろう。

そして、石渡が周年で「準V」だった「25号機」を長田頼宗(※3枠)がゲット。なお、今節を含めた当地3節で長田はいずれも「看板級」のモーターを引き当てる強運ぶり。周年はV戦絶好枠で「6着」と惨敗したが、今節も調整次第では「シリーズリーダー」に躍り出る可能性は十分にありそうだ!

さらに、ダッシュ枠の佐藤翼(※4枠)・山田哲也(※5枠)・関浩哉(※6枠)も、「中上」から「上位」を目指せるモーターをゲット。特に佐藤翼と関は手応えの方も悪くなく、「最終日は良い仕上がりでしたよ!」と太鼓判を押した大池佑来から「49号機」を受け継いだ関は、6枠でも「連穴候補」として警戒しておきたい。

一方、須藤は周年の時に自身が大苦戦を強いられた「12号機」を再度引く不運に見舞われた…。それでも、同機は前節の最終日に地元の岡部大輝が連勝。「伸び足」はまだ心許ないが、「回り足」は上向いており、須藤に「肉付け」次第では前回よりは戦えるかもしれない。

そして、初日のドリーム組以外では、強烈に伸びるエース機(39号機)を金児隆太が引き当てた他、同列に近いパワーを秘める「47号機」は福来剛、「64号機」が佐藤大佑と地元の「江戸川巧者」の手に渡った!

なお、「S練習」が行われなかったため、金児の「伸び足」はまだ未知数だが、「一人で乗るとターン回りは良い感じ。機がいいので、しっかり合わせたい!」と好気合。苦戦傾向にある当地戦だが、モーターの後押しがある今節はG1戦でもチャンス十分だろう。(初日の金児は1R5枠※1回乗り)

対する福来(5R5枠※1回乗り)と佐藤大(1R3枠&10R1枠)は当然のことながら、強馬力を誇る相棒に大きな期待を寄せているが、福来は乱調に陥った周年の雪辱戦。一方の佐藤大は、いつも通りに「伸び強化」を図る構え。64号機は元来が「出足型」だが、「大佑スペシャル」を貫き通して「パンチ力」を追求する覚悟だ!

さらに、地元勢では澤崎雄哉(35号機)・桑島和宏(70号機)の2人も、手にしたモーターのポテンシャルは高い。「ペラが特殊な割に乗れた」と桑島(6R6枠&11R4枠)が言えば、澤崎(7R2枠※1回乗り)も「波がある割に乗れていましたね」と荒れ気味の水面の中で、波に負けないパワーを実感していた!

加えて、畑田汰一(10R4枠※1回乗り)・黒井達矢(6R4枠&10R2枠)の埼玉支部勢も、期待値の高いモーターを手にした。特に黒井の「10号機」は直前の開催で、佐藤隆太郎が完璧に仕上げて優勝。黒井自身は当地久々だが、初戦から「パワー攻勢」に注目しておきたい。

最後に、計「6名」が参戦してきた女子レーサーでは、東京女子の「エース格」に成長を遂げた倉持莉々(6R5枠※1回乗り)と、「江戸川大好き女子」の浜田亜理沙(2R2枠※1回乗り)の両者は、機の仕上がり如何では、面白い存在になる。

なお、倉持は「師匠(飯山泰)の存在が心強いです。乗れない感じではないし、予選突破を目指します!」と、かつてフレッシュルーキーも務めた地元での晴れ舞台で、気持ちの方も入っている!