【優勝】一瀬明(3641・神奈川)複数の帰郷者に加えスタート事故も続出し、まさに“サバイバルレース”の様相を呈していた「第1回千葉日報杯」だったが、優勝戦当日は心配されていた南風もほとんど吹かず、比較的穏やかな水面条件でファイナルを迎えた。そして、最後に笑ったのは、圧倒的な人気を集めた地元の一瀬明だった。
レースは、インから一瀬が「コンマ10」のトップスタートを決めた一方、対抗人気の2号艇・永井源が遅れ気味のスリット通過となり1Mへ。好発の一瀬はきっちりと先に回って、早々に押し切り態勢を築いた。後続争いは、差した池永太(4号艇)と今井貴士(6号艇)の福岡両者による激しいデッドヒートとなるも、3周1Mで今井が競り勝ち2着を確保。3着には池永が入線した。
さて、これが通算「28回目」の優勝となった一瀬は、江戸川では優出6度目にして嬉しい当地初制覇となった。前検日はお世辞にも好気配とは言えなかったが、熱心な整備とプロペラ調整で日増しに気配をアップさせ、最後は「上位の足」に仕上げての優勝劇だった。
一瀬にとっては、永井が予選ラストで崩れてV戦1枠が巡ってきたことや、良コンディションの中でレースができたことも大きな味方になったわけだが、これで昨年12月の桐生から5節連続優出(うち優勝2回)と、完全に“確変モード”に突入しているのも確か。「最近はリズムがいい!」と優勝戦前日にも話していたが、その言葉を最高の結果で実証した。次節の常滑(一般戦)を挟み、2月には平和島で行なわれる「関東地区選手権」にも参戦予定。今の勢いがあれば、G1の舞台でも大暴れに期待してよさそうだ。
また、2日目のフライング後に圧巻の捲りで“7戦6勝”と驚異的な伸び足を見せた今坂晃広も、今シリーズを盛り上げた1人だった。本人も「優勝できた足」と公言するほどの機力を誇っていただけに、何とも痛恨の勇み足となってしまったが、F後も持ち味全開のスタートでファンを存分に喜ばせてくれた。リベンジの舞台となる次の当地参戦が早くも楽しみだ。 |