【優勝】酒井俊弘(4692・福井)得点率制で争われた4日間の短期シリーズ「ういちの江戸川ナイスぅ~っ!カップ」は、節間を通して水面コンディションに恵まれ、日程通りの10月18日(金)にファイナルの優勝戦が行われた。 なお、シリーズを牽引したのは伏兵の酒井俊弘で、初日の中外枠2走(3枠&5枠)を“連勝”で滑り出すと、2日目以降もアクセル全開。終わってみれば、予選5走を「4勝&2着1本」という快進撃でのトップ通過で、見事V戦のポールポジションを掴み獲った。 また、初日の「江戸川選抜戦」を制した地元の永井彪也が2位で予選をクリア。その選抜組からは、“伸び自慢”の松田祐季と、予選最終日(3日目)に前半2日間の凡走を吹き払う“連勝ゴール”を決めた守田俊介もベスト6入りを果たした(※その他、藤田靖弘と加藤政彦が優出)。 そして、「5m/s」のホーム「向かい風」が吹く好コンディションの下でレース開始となったが、トップS(0.07)を決めてきたのは大外の守田。しかし、伸びて行ったのは、4カドから「0.11」を踏み込んでいた松田で、その松田は内に艇を寄せて絞りに出た。 そのため、松田と「1対1」の隊形になったインの酒井は“絶対絶命”かと思われたが、万全に仕上がっていた機を味方に伸び返すと、松田を差しに回して、先マイに成功。続く2Mも、力強い旋回で回り切り“V”を確定させた。 なお、松田と守田による次位争いは、2Mで先行艇の引き波に乗って膨れた守田を松田が捌いて2着に入線。結果的に、福井支部勢の「ワンツー・フィニッシュ」でシリーズの幕が閉じた(※3着は守田)。 さて、強力メンバーを相手に堂々と逃げ切って悲願の“デビュー初V”を達成した酒井は、勝率も前検日の「5.20」から「5.45」まで急浮上。最大の目標であった自身初の「A2級昇格」も確定的なものにした。 ちなみに、昨年の11月に行われた同タイトル戦(ういちの江戸川ナイスぅ~っ!カップ)は、酒井の師匠であるスピードスターの萩原秀人が制している。その昨年と同様、数多くのファンが詰めかけた優勝者表彰は大盛り上がりで、活気溢れる雰囲気の中、酒井は喜びを噛み締めていた。 最後に、酒井の相棒だった「52号機」は、2連対率が「23.9%」とかなり低く、元々は「直線系」に難点のある凡機だった。しかし、そのモーターを立て直したのは、前節で本体整備に連日打ち込んでいた地元の吉田宗弘で、この吉田も前節に「A2級勝負駆け」を成功させた。よって、次節以降も“別物”に生まれ変わっている「52号機」には、ぜひ注目しておきたいところだ。
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