【優勝】柏野幸二(3436・岡山)8月28日に開催された「G3第24回アサヒビールカップ」の最終日は、やや強めの「向かい風」が吹く中での戦いとなり、5R~11Rでは安定板装着となったが、ラストの優勝戦では(潮流が弱まったこともあり)安定板が外され、まずまずの水面コンディションでレースが行われた。 そのファイナルは、断然の人気を集めた1号艇の柏野幸二が、メンバー唯一の「0台」スタートを決めて1M先制。3コースから若林将が思い切った捲りに出たが、柏野はこれを冷静に受け止めてバック先頭へ。そのまま2Mを内有利に先取りすると、あとは節イチ級のパワーも味方に余裕の一人旅でVゴール。江戸川では3回目、通算では51回目の優勝を飾るとともに、優勝賞金200万円を手にした。 後続争いは、1M攻めた若林がそのまま柏野に続いて2着、2コースから差した佐藤翼が3着に入線と、スロー勢が上位を独占。ほぼ順当な人気サイドでの決着となった。 さて、今節は低勝率のモーター&ボートとのタッグだった柏野だが「前操が山本(英志)くんだったし、エンジンは最初からある程度信頼できた」と、シリーズ序盤から選手間でも評判の足を披露。直近に切ってしまったFによるスタートの心配もあったが、終わってみれば全てのレースで「コンマ15以内」の絶妙な仕掛け。しかも、予選ラスト→準優→優勝戦という勝負どころのイン戦では、0台中盤の最高のスタートをバチッと決めてきた。 前操者の整備が当たったということを差し引いても、その調整力・スタート力、そして勝負の機微を心得ているベテランならではのレース運びはさすがの一言。柏野の強さが余すところなく発揮されたシリーズとなった。今後は全国各地の周年競走を転戦するスケジュールとなっているが、G3優勝の勢いそのままに大暴れを期待したいところだ。
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