4日間シリーズ(得点率制)の「創立80周年記念・富士通フロンテック杯」は、節間を通して水面コンディションが安定し、日程通り(3/20・土)に最終日の優勝戦が実施された。 なお、初日に行われた選抜戦で「5着」だった以外、予選4走を「オール2連対」と快進撃を演じた尾嶋一広がV戦のポールポジションを獲得した他、節間「オール3連対」の大池佑来・木村亮太・細川裕子が6強入り。さらに、得点率「7.80」で並んだ表憲一&亀山高雅も優出切符を掴んだ。 そして迎えたラストバトルは、潮位が低かったことに加え、穏やかな北東風(向かい風)に順目の「下げ潮」という最高の水面コンディションの下でレース開始となったが、内枠の尾嶋(1号艇)&大池(2号艇)が、ともに「ゼロ台」でスリット線を通過。中でも、インの尾嶋は激アツの「0.01」を張り込んで、勝負処の1Mへと向かった。 その1Mは、先マイの尾嶋に対し、絶妙な「2コース差し」を捻じ込んだ大池が一気に肉薄。しかし、尾嶋は必死にボートを内へ寄せて大池を遮断。何とか押し切り態勢を築くと、続く2Mを冷静に先取り。その後も機力に勝る大池は諦めずに猛追したが、尾嶋もミスを犯すことはなく、先頭でゴール板を駆け抜けた! 一方、2着には大池が入り、1周1Mで外をツケ回った細川(4号艇)が、ブイ差しから内々を突いた表(5号艇)を2Mで捌いて3着に入線。その結果、3連単(1-2-4)は「630円」の1番人気という「本命サイド」での決着となった。 ちなみに、戦前から内枠を占拠した尾嶋VS大池の「101期対決」として注目された今節のV戦。その通り、蓋を開けてみれば「やまと学校」で切磋琢磨した両者の「マッチレース」となり、お互いの意地がぶつかり合った熱い攻防が繰り広げられた。 さて、嬉しい「江戸川初制覇」を達成した尾嶋だが、通算では自身「9回目」の優勝。前走地の丸亀で「ゴンロク」を並べて、今節の前検日も「最近はエンジンの引きが悪い…」とぼやき節だったが、今回はプロペラ調整に正解を出した。「中上級」の見立てはできる相棒(26号機)を、「上位機」とも遜色ないレベルに仕上げて短期決戦を席巻した。 以前は、ほぼ「年1回」ペースと当地の参戦機会が少なかった尾嶋だが、これで江戸川は「3連続優出」と、今や「ドル箱水面」と言っても過言ではない。その証拠に「伸び足」のなかった機を引いた前回戦(昨年10月・ういちの江戸川ナイスぅ~っ!カップ)では、しっかりと「回り足」に寄せて好走。当地の調整を掴み、荒水面も程々に乗れるだけに、尾嶋は今後も当地「安定株」としてV戦線を盛り上げる存在になってくるはずだ。 また、惜しくも「準V」に終わった大池も、節間を通して「地元の主砲」らしい内容の濃いレースで舟券に貢献。本人は「江戸川のV戦1号艇で優勝してみたい!」と話していたが、4月の2節目(ゴールデンカップ)に再び参戦予定。そのGWシリーズには江戸川キングの石渡鉄兵が(マスターズチャンピオン出場のため)不在で、大池には「主役」の走りを期待したいところだ! |